北前船の隆盛で全国屈指の花街となった新潟・古町を支える芸妓の芸の基礎です。江戸時代中期に市山七十郎が大坂で創始。幕末、三代目七十郎が新潟を訪れ、後の四代目に舞踏を指南しました。四代目以降は新潟が本拠地となり、以後女性舞踏家が流派を継承しています。地方に宗家があり、その地で140年以上続いているのは市山流のみです。舞踏は上方風で古格を伝えているとされ、芸術性が高いと評価されています。平成15(2003)年7月、新潟市文化財指定(市指定無形文化財第1号)となりました。また、令和5(2023)年 10 月、市山流を含む日本舞踊全体が国の重要無形文化財に指定され、現伝承者(市山七十郎氏)はその保持者の一人として認定されました。