もやい石

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説明

室津に入港した北前船が係留するときに船の綱(もやい)を繋いだ石です。室津では湾曲した港に沿って、花崗岩のもやい石が並んでいました。現在も埋立てされた護岸の表面にもやい石の頂部が見ることができます。もやい石のある場所がかつての海岸線で、その痕跡から現在と昔の海岸線を比較できます。また、護岸の工事の際に湊口御番所跡にもやい石が移動させられているため、通常は結ぶ箇所のみ護岸から出て下部は埋まっているもやい石の全てを見ることができます。長さは約1.8mです。そのうち結ぶ箇所として地上に出ているのは60cmです。ほとんどが地中に埋まっています。船をつなぐ石ですからこれぐらいの強度が必要だったと考えられます。石柱の最大径は36cm。もやい石の全体像を見られることは貴重です。

関連サイト

都道府県

  • 兵庫県

市町村

  • たつの市

類型

  • 寄港地

種別

  • 構成文化財
  • 石造物(灯籠、玉垣など)

サイズ
構造等

約180cm(地上に出ている部分:60cm、石柱の直径:36cm)
約600kg

所在地

兵庫県たつの市御津町室津19
御番所跡公園

参考資料

「日本遺産の構成文化財「もやい石」を屋外展示」(たつの市定例記者会見資料、2020年6月1日) 新宮義哲「室津と北前船」『日本遺産と播磨』(播磨学研究会)

関連情報

昭和40年代後半の護岸工事の際に撤去。御番所跡公園(賀茂神社下北側の公園)に置かれていたものを、2020年に地元団体「室津を活かす会」とたつの市が整備。